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「原発に安全はない・フクイチの現実」

原発に安全はない・フクイチの現実


地震・津波による事故の過酷さ―いま、何をなしうるのか
小出裕章さん(京都大学原子炉実験所)インタビュー集


人民新聞社編
A5判 72ページ
定価600円(税込み)
2015年3月11日初版第1刷発行注文する


【内容紹介】

得られる限りのデータと情報から、政府・東京電力の隠蔽とウソを看破し、過酷な事故の現実をリアルに語る。事故の現場対策と市民生活の両面から、今何をしなければならないのか、切実かつ真摯な提案を搾り出し、原発再稼働、ゲンパツ村の実態を批判する。

【小出裕章プロフィール】

学生時代「これからは原子力の時代」と考え原子力工学者を志したが、女川原発反対運動に接して、原発反対へと転換。「原発を止めるための研究」を続けている。福島第一原発事故直後から格納容器が破壊されている可能性を指摘。京都大学原子炉実験所助教。

紙面サンプル

【目次】

●冷却して炉心を熔かさない
チェルノブイリ事故に近づいている福島原発/教訓1 「安全」は必ず破られる/教訓2 原子力から全面的に手を引くこと
●原子力発電は即刻やめても困らない
原発にサヨナラするのに何の犠牲もいらない
●処理現場は困難が山積み
数分しか作業できない汚染現場/漏れ続ける汚染水の行方/非常時は15倍の被曝「許容」量/問題は線量よりも放射性物質の正体/汚染覚悟で故郷に戻る人々/夏の計画停電は必要ない/楽観的に過ぎる政府発表/大本営発表を乗り越える手段
●原子炉の安定的管理は不可能になった
地下水汚染、海の汚染が進行する/現場作業者による本当の工程表を
●福島原発の放射能被害から子どもを守れ! 海を守れ!
チェルノブイリを超える放射能汚染/子どもは疎開させてでも守る/原発を許してきた大人は責任もつべき/高濃度汚染水が大量に海に流れ出ている/海の汚染を明らかに/期待できない東電の対策
●熔け落ちた核燃料の回収は絶対できない
放射能汚染と向き合うしかない/子どもを守るために、何をすべきか?
●何も変わらなかった日本と原子力ムラ
熔け落ちた核燃料がどこにあるかも不明な現状/4号機の使用済核燃料プールの崩壊/「次の地震がきても大丈夫」と説明する東電/放射能無害化は、極めて困難/日本政府の意図的サボタージュ?
●生き方そのものが問われている
熔けた炉心の所在、未だに不明−格納容器もあちこちに穴/危機的状況続く4号炉−使用済核燃料の取り出し至難の業/電気料金値上げは、経営幹部の責任追究が大前提/震災がれき広域処理するなら二つの条件満たせ/事故原因もわからないのに「新基準」作って再稼働に進む原子力ムラ/どんな社会を作るのか? 今こそ「暗闇の思想」を
●人間の手に負えない事故
想像を超えた汚染環境での復旧作業/4号機爆発の原因は3号機からの水素流入/事故の状況は東電にもわからない
●除染は移染
杜撰な被曝管理/炉心回収は不可能?/海洋汚染は太平洋全域に
●「科学の進歩」
「原発は作らず、動かさず」─これが地震に備えた当然の選択
    ●附・事故からの経過
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